内容紹介
感染症の診療を行う上で、どうするべきか明確なエビデンスがないので、現状あるエビデンスや経験から、治療を決定することがあります。これは、一生懸命勉強しても中々答えが得られるものではなく・・・「うわーup tp dateとかMandellにも明確に書いてない!」みたいなマニアックな葛藤をすることがあります。
診療全般、エビデンスに基づいたものではないといけませんが、エビデンスだけで決めることが出来ない場面も往々にしてあり、そのような場合には「現状分かっていること+経験」で決めることもあります。
この本は、感染症に関して明確に定まっていない項目を集めており、それについての「現状分かっていること」と「エキスパートオピニオン」が明示されています。
感染症について基礎的な情報をもっている人がこの本を読破すると、感染症各論についての「どこまで分かっていて、専門家はどのように考えるのか」を習得することが出来ます。
個人的に、この本はかなり好きで、研修医のときにある程度、感染症を全分野勉強した後に読んで、眼からウロコだった覚えがあります。
どんな人に向いているか?
基礎が身についていて、感染症診療でどんなことが議論になっているか分かっている人にとっては、非常に良いです。一方で感染症の基礎がないと難しいと思いますので、網羅的に勉強してからがいいでしょう。なので、中級~上級者向けかなーと思います。。
内容的にはプラチナマニュアルに書いてあることは大体わかっているレベルであれば、チャレンジしてよいと思います。
感染症専門医を志す人にとっては押さえておきたい内容ばかりなので、そういった方は必読だと思います。
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